特集「私と奈良」

 ハワイ便り         文地・昭和四十年卒  赤嶺 慶子

 昨年2015年は卒業50周年に当たり始めて同窓会に出席させて頂きました。懐かしい顔や名前に接して楽しい思いをしましたが、余りにも時間が速く過ぎて名残惜しい気持で一杯でした。その席で小玉さんとお会いしました。

此のたびハワイだよりを書いてほしいというご依頼を受けて初めてお便りしております。夫の仕事で派遣されてアメリカに渡ったのが1968年で、その後30年近くフロリダに住み、2000年からはハワイに在住しています

私は今小さな私立の学校で幼稚園から6年生までの日本語を教えております。ハワイには日本人、日系人が多くて日本文化のクラブ活動も盛んです。日本舞踊、和太鼓、箏、生け花、茶道、詩吟、種々の武道など数多くあります。夫が短歌会を主催している関係でやったこともない短歌を4年前から始めました。月の同窓会に出かけた時に詠んだ歌を短歌会機関誌『ふゆみどり』に載せましのでご紹介します。

再会に心はずませ各地から集いし我ら元女子大生

顔よりも名札の旧姓たしかめて混み合うロビーに友を探せり

面影を残さぬ人もあの頃と同じ声音に記憶戻れり

歌詞たどり寮歌歌えば四人部屋の旧き和室が目に浮かび来る

カメラマンの「お姉さん」との呼びかけに笑い広がる記念撮影

校門は重要文化財となり昔のままに我を迎うる

台風に雨戸を抑えし旧き寮その跡地に立ち新校舎仰ぐ

鷺池と浮見堂 ウィキペディアより